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絵画公募展初めての出展【知っておくべき事まとめ】

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こんにちは、emikiです。

私は、人生で初めて公募展に自分の絵を出してみることにしました。

▽いきさつはこちらの記事から▽

絵がもつエネルギーと画家ならではの世界観その作家さんが持つ独特の世界観、オリジナリティーや個性ってどうやって作り上げていくのだろう。 展示会や美術館などで目をひく作品は、...

学生の頃、絵画コンクールには何度も出したことはあるのですが、それは結局学校の方でまとめて出してくれていたので、今回のように最初から自分ひとりで出展することは初めての経験です。

初めての公募展への出展は、私自身知らなかったことも多く、インターネットで調べながら試行錯誤しました。

そんな公募展初出展の様子を記事としてまとめてみたので紹介します。

 

今回私は、2つの公募展に出展しました。

 アートオリンピア 2017
 神奈川県美術展

アートオリンピアには作品を2点出展し、神奈川美術展には1点出展しました。

 

Contents

貧乏画家にはキツイ!公募展出展には出展料以外にもお金がかかる

公募展に出展する際、出展料がかかることは知っていました。
数千円〜数万まで、公募展によって金額は異なります。

アートオリンピアには、2点出展したので、出展料3万円。
神奈川県美術展は、1点出展で、出展料7,000円。

出展料の合計は、37,000円かかりました。

率直に「高いなぁ〜」と感じました。

その金額を払ってでも、自分の絵を出品したいと、全国各地からたくさんの絵が集結する訳です。
それは、意気込みや熱意がこもった作品ばかりでしょう。

こちらにのサイトに主な公募展の出品料一覧がまとめてあります。
【公募展に応募しよう|出品料について】

 

出展料は最初から計算に入れていたので良いのですが、そのほかにも出展に必要なものを揃えるために、お金がかかります。

その内容は以下の通りです。

  1. キャンバス・絵の具代などの画材代
  2. 額装代
  3. 搬入出の送料

詳しく見ていきましょう。

 

キャンバス・絵の具代などの画材代

これは絵を描く上で必ずかかってしまうお金です。
画材代は、普段からかかっているものなので、気にするほどの出費ともいえません。

 

額装代

絵を出展するとき、搬出入や移動時、絵に傷がついたり破損しないように「仮額」というものをつける必要があります。
(※仮額が必須ではない公募展もあります。)

私の絵はF10号サイズだったので、仮額1セット3,800円くらいでしたが、それでも私にとったら痛い出費でした。

調べてみると100号超える作品の仮額は15,000円〜のようです。
大事な作品を保護するためのものなので、仕方ないのですが。。。

 

搬入出の送料

当初の私は、作品の搬入・搬出は梱包して宅配便で送ればいいだろうと考えていたのですが、全然考えが甘かったです。

「搬入搬出代行」という美術品専門に扱う業者にお願いしなければならないのです。

ヤマト運輸など大手運送会社も美術品代行運送というサービスもあります。

調べてみると、料金も通常の宅配便とは比べ物にならないくらい料金が高かったです。

私の場合は(F10号のキャンバス)、往復で12,000円〜15,000円。
大きいサイズの作品だともっと配送料金がかかってしまいます。

その分、美術品取り扱いのプロが現地まで作品を運んでくれ、梱包・開封・撤収まで請け負ってもらえます。
自分以上に美術品の取り扱いに慣れているプロ集団なので、安心して美術品の運送を任せることができます。

 

結局私は金銭的な問題から、自分で直接搬入することにしたのですが、遠方に住んている人の場合は、直接搬入も厳しいですね。

さらに、自分で直接搬入する場合も、交通費や梱包代がかかります。



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公募展出展にかかるお金まとめ

  1. 出展料
  2. 画材代
  3. 額装代
  4. 搬入出の送料(代行業者・交通費・梱包代など)

公募展に出展する場合は、以上のお金がかかります。

私も今回、3点の作品を出品するのに、約5万円かかりました。

しかし、私は開催地近隣に住んていたので自分で搬入出ができたことと、絵の大きさが持ち運びできるサイズだったことで、びっくりするほど高額な金額にはならなかったのですが(それでも5万円は私にとってはキツイ出費)、100号超えの大きいキャンバスで、地方から作品を配送する場合は、出展するだけで10万円以上かかってしまいますね。

た・・・高い・・・

 

公募展出展に、当初はこんなにお金がかかるとは思っていなかった私。

これは、金銭的に余裕のある人ではないと、公募展出展は現実的に難しのかもしれませんね。(しかも、出展したからと言って必ず入選する保証もないのです・・・)

 

公募展出展に必要な「仮額」とは何だ?

今回、初めて「仮額」というものの存在を知った私です。

仮額とは、審査時や移動の際の、作品保護のための「額」のことです。

仮額が必須ではない公募展もありますが、余裕があるのであれば作品保護のためにも装着した方がベターでしょう。

額装をつけることによって見栄えも変わりますしね。

 

仮額の規定は、出展する公募展によって違いがあるので、事前に確認しておいた方が良いです。
幅○cm以内、ガラス・アクリル不可、額の材質、釘の打ち付け、ネジしめ、など主催によって細かく額の規定が違います。

額が規定に満たない場合は、審査対象外になる場合もあるので、必ず事前に調べて準備しておくようにしましょう。

 

また、搬入出代行業者が、仮額を有料でレンタルをしてくれる所もあります。
自らお店で購入するよりは安く手に入れることができます。

レンタル代の相場は私が調べた感じだと、お店で購入する額の半額前後で借りれるという印象でした。
サイズや額の材質によって全く値段が変わるので、一概に言えませんのでご注意ください。

 

私は仮額を、世界堂オンラインショッピングで購入しました。

仮額を購入
こんな感じです。
説明書もついていて、仮額が何か知らなかった私でも、簡単に組み立てることができました。

お店によっては、在庫取り寄せの場合もあります。
私が購入した額は、納品まで1週間くらいかかりました。

各店舗の在庫の都合もあるので、締め切りギリギリに購入するのは危険です。
日時に余裕を持って事前に購入しておくようにしましょう。

 

公募展は、搬入・搬出も自分で手配する

搬入・搬出の手配も自分で行わなければなりません。

①代行業者に一任する
②直接自分で搬入・搬出する

大体はこの2択の方法で、搬入・搬出を行うでしょう。

 

自分で搬入出する場合、自家用車で搬入出する人もいますが、軽トラ・ハイエースなどをレンタルして持っていく方もいます。

自分一人ではなく、仲間数人で出品する場合は、お金を出し合ってレンタカーで搬入出をする方もいます。

昨今のレンタカーは安いので、直接搬入に行ける人は、代行業者にお願いするより、自分で車をレンタルした方が安く上がります。

その場合、レンタカー代プラス、ガソリン代、高速代、駐車場代、梱包代なども必要ですが、高速を使わず下道で行く、梱包剤は家にあるもので済ませるなどの節約の仕方はあります。

 

いざ公募展の搬入会場へ

梱包された絵車に積み込まれた絵
作品を梱包し、車に積み込み(転倒防止のシートベルトも着用)、

まずは、アートオリンピアの搬入会場へ!

続々とたくさんの絵が運ばれていました。

バックヤードらしきところを見ると、事前に代行業者などから配送された絵がたくさん並んでいました。

業者さんが多い中、車で自ら運んでいる人も結構いました。
公共交通機関を利用して運んで来る人もいます。

この日はあいにくの雨で、作品運搬時の梱包は厳重にしました。

受付けに入る前にすべての梱包を取り外し、作品を裸の状態にします。

 

そして受付けへ。

 

規模が大きい公募展で、たくさんの人が応募するため、受付けも混んでいるのかなと思いきや、タイミングがよかったのか、待っている人がいなく、すぐに受付けができました。

受付け自体も、1〜2分で完了しました。

 

神奈川県美術展は、その場で出展料の清算やエントリーシート(※)の貼り付けなどがあったので、少し時間がかかりましたが、5分くらいで完了しました。

こちらも、タイミングが良かったのか待っている人もおらず、すぐに受付けができました。

※エントリーシートとは、自分の作品の裏側に、氏名、作品名などを記載した紙のことです。HPなどからダウンロード、もしくは事前受付などで運営から送られてくるものもあります。作品の天地の向きに沿って貼り付けるため、決められた場所にきちんと貼り付けなければなりません。

 

こうして、無事すべての公募展へのエントリーが完了しました。

 

そして、自ら搬入したことにより、「あること」に気づいてしまいました。

美術業界では当たり前なことかもしれませんが、そんなことは知らなかった私。

「これを知らなかったら入選自体厳しくないか?」と考えてしまう事実に気づいてしまったのです。



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自ら公募展に搬入して、気づいた大事なこと「これ知らなかったら入選厳しくない?」

搬入時、たくさんの出展者の絵がちらほら見えたのですが、私の絵との大きな違い。

それは「作品のサイズ」です。

 

すべての人という訳ではないのですが、バックヤードに並んでいる大量の絵のほとんどが大きいサイズ。

パッと見て、1m超えの作品なんてザラでした。

かたや私の作品は530mm×455mmのF10サイズ。

並べてしまうとどうしても迫力負けし、貧相に見えてしまいます(苦笑)。

 

 

なんだか、モヤモヤして、帰宅後インターネットで色々調べてみました。

すると、やはり大きいサイズで出展することは当たり前のような記事が多かったです。
ネットの情報をすべて鵜呑みにする訳ではないのですが、美術業界では当然だったことを、知らなかった私。

すべての公募展に当てはまる訳ではないのですが、キャンバスのサイズが100号前後が主流のようです。

ちなみにF100号は1,620mm×1,300mmです。
自分の身長ぐらいある大きなサイズです。

もちろん小さくても、大きい絵に見劣りしない素晴らしい絵だったら入選も可能でしょう。

しかし、大きい絵を描いた方が入選に有利と言わざるをえない理由もありました。

 

①単純に大きい絵の方が迫力がある

同じレベルの大きい絵と小さい絵を並べ、どちらを選ぶかとなると、やはり「迫力」で勝る大きい絵の方でしょう。

大きいサイズというだけで「迫力」がプラスされているため、有利に働くのです。

 

②大きい絵が描けるということは、それなりの実力がある

「小さい絵が描けても、大きい絵が描けるとは限らない」
「絵が小さいと大きい絵を描ける実力がないとみなされてしまう」

確かに、小さいサイズの絵は、誰でも描くし、誰でも描き慣れてします。

1m超えの大きいサイズの絵を描く機会など、誰しもなかなかあることではありません。
(お恥ずかしながら、私も描いたことがありません。)

大きい絵は、小さいサイズの絵とは違う構成力が必要で、大きい絵を描くことができる実力が必要なのです。

 

  1. 単純に大きい絵の方が迫力がある
  2. 大きい絵が描けるということは、それなりの実力がある

以上の理由から、大きいサイズの絵の方が入選には有利なのではないかと考えることができます。

現に、出展している多くの絵は、大きいサイズでしたしね・・・

 

もちろん小さいサイズの作品がダメという訳ではないのですし、小さいサイズの作品がまったく入選しないという訳ではありません。

しかし、そのことを知識として知っているのと、知らずに描いているとでは、モチベーションに大きく左右します。

私は、漏れなく後者だったので、搬入後に「事実」に直面してしまい、テンションがダダ下がってしまいました(苦笑)。

 

【最後に】絵画公募展初めての出展

そんなこんなで、最後はモヤモヤしましたが、初めての公募展出展という目標は無事達成しました。

とりあえず、公募展出展は予想以上にお金がかかります。

しかし、生で他の作品に触れることができるので、「刺激」になります。

新たな目標や、モチベーションアップには最高の場所ですね。

あとは結果を待つだけです。

2017年6月1日追記
▽公募展結果とその後はこちらから▽
絵画公募展初出展の審査結果と今後のまとめ