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スケボーデッキの削れ方はアートともいえる〜そのスケーターの歴史と個性〜

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スケーター同士は、スケボーを滑っている姿を見なくても、お互いにどのぐらいのスキルを持っているのかを分かり合えます。

それは「スケボーデッキの削れ方」を見ればそのスケーターが初心者か、上級者か、はたまた、何の技を練習しているのかまで大体の検討がつくからです。

デッキの削れ以外にも、トラックの削れやスニーカーの削れている部分を見ても、そのスケーターのレベルや練習している技が分かるのです。




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今から2、3年前でしょうか。

カラフルでコンパクトで持ち運びやすい「ペニー」というスケボーが大流行して、ファッションとしてスケボーを持つ人が続出しました。

スケーターは、「ペニー」などスケボーをファッションの一部として持つ人のことを「ポーザー」と呼びます。

 

 

ペニーが流行る以前からスケボーをしていた私は、スケボーをおしゃれのアイコンとして扱われるのがうれしい反面、

「私は、スケーターだ!ポーザーには思われたくない」という妙なポリシーのようなものも感じました。

 

もちろんファッションは個人の自由で楽しむものなので、ペニーやスケボーをおしゃれアイテムとして持つことは何の否定もしないのですが、

スケボーに縁がない人が、私たちスケーターを見ても
「今流行ってるから、ファッションとしてスケボーを持っているのかな・・・」と思われることがすごく嫌でした。

 

しかし、スケーターからしてみると、その人が「スケーター」なのか「ポーザー」なのかは一瞬で分かってしまいます。

まず一目瞭然に判断できる箇所は、スケボーの練習による「デッキの削れ」があるかないか。

また、すべてのパーツを新調して、まったくの新品のスケボーを持ち歩いているスケーターがいたとしても、ポーザーとは違うスケーター独特のオーラのようなものを感じ、「スケーター」なのか「ポーザー」なのかも雰囲気で感じ取ることもできます。

リアルスケーターの洋服の着こなし方、デッキの持ち方や扱い方、ブランドのチョイスの仕方・・・
それらを見抜き、スケーター特有のオーラのようなものとして感じ取ることができるのです。

 

 

私はスケボー初心者の頃、スケボーデッキのボディー部分が削れることに憧れを感じていました。


その「削れ」はカーブやレールができないと、スケボーのボディー部分につけることができないので、スケボーが上手い人の「証」のようなものだからです。

 


こちらの画像は私の初代と二代目のデッキなのですが、オーリーやその他フラットの技ばかり練習してたので、ほとんどテール側のデッキしか削れていません。

 

トラックも一緒で、ある程度スケボーが上手くならないと削れていきません。

カーブや縁石でグラインド技の練習をし始めた頃、自分のトラックが徐々に削れていく様を見て、何だかとても嬉しかったことを今でも覚えています。

このように、スケボーデッキやトラック、スニーカーの削れ方を見ると、今練習している技、そのスケーターの十八番の技など、そのスケーターの歴史や個性を感じ取ることができます。

 

スケボーデッキのグラフィックは、デザインのクオリティが高く、インテリアとして飾られるほどおしゃれなものが多いです。

しかし、本来スケボーは使用するためにあるもの。
削っていくためにあるものです。

 

スケボーが上手ければ上手いほど削れていき、

削れ方も十人十色。

同じスケボーデッキを10人のスケーターに渡したとしても、
デッキの削れ方はひとつとして同じ削れ方はしない。

まったく同じには仕上がらない。

 

スケーターの歴史と個性を

デッキに刻み込む。

 

新品のスケボーデッキは、まっさらなキャンバスのようで、
スケーターという名のアーティストが、まるで絵を描くかのように自分色に染めていく。

だからこそ私は、スケボーデッキに強いアート性を感じてしまうのです。

 


私の初代と2代目スケボーデッキですが、テール部分が5層目くらいまで剥がれています・・・

オーリーの練習をかなりやり込んでいたことが感じ取れます。

昔使っていたデッキをふと見返すと当時のことを思い出して、初心に戻れるというか、情熱を取り戻せるというかそんな気持ちにも浸れますね。

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