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こんな漫画読みたかった!日本語ラップ漫画「日ポン語ラップの美ー子ちゃん」

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こんにちは、emikiです。

今回は、最近私が読んだ漫画の中で一押しの
「日ポン語ラップの美ー子ちゃん」を紹介します。

フリースタイルダンジョンや、BAZOOKA!!! 高校生RAP選手権の影響で最近流行ってますね、日本語ラップ(J-HIPHOP)。

 

私が普段聞いている日本の曲は、J-HIPHOPとか(たまに)J-REGGAEとかでいわゆるヒットチャートを賑わすようなメジャーなジャンルではなく、アングラなジャンルです。

一応、ブームになる前から(8年くらい前からかな?)、日本語ラップが好きだったのですが、知識は素人に毛が生えたレベルと言っていいほど浅いです・・・(涙)

しかも、最近の曲はあまり聞かず、クラシックばかり聞いていました。

日本語ラップの好きなアーティストや好きな曲はたくさんありますが、ただ「いい曲だな〜」と聞くだけで満足して、日本語ラップの歴史や背景などはあまり詳しくなかったし、知らないラッパーもたくさんいます。

だから私は、ずっとこんな漫画が読みたかったです!


このマンガがすごい! comics 日ポン語ラップの美ー子ちゃん (このマンガがすごい!Comics)

「日ポン語ラップの美ー子ちゃん」

日本語ラップの歴史や背景、日本語ラップを語る上で外せない曲やアーティストの紹介など、ヘビーリスナーから初心者まで、日本語ラップのすべてが分かる漫画です。

ちなみに、主人公の美ー子ちゃん(びーこちゃん)は、懐かしの日ペンの美子ちゃんをパロった、女の子。

少女漫画な可愛い顔で、ニワカやへイターをディスっている描写もあり、痛快で面白いところもお気に入りです。

 

日本語ラップは、なんだか心にズドンと響くものがあった

何を隠そう、実は私も元々は日本語ラップのヘイターでした。

洋楽かぶれしていた昔の私は、黒人のHIP-HOPこそ本物でかっこいいと思っていたのです。(←漫画本文にはラッパーなんて黒人の真似だろとディスられている描写もあります)

しかし、友人にJ-HIPHOP(日本語ラップ)のミックスCDをもらって初めてまともに曲を聞いた時、その魅力にとり憑かれました。

単純な、聴かず嫌いでした(苦笑)。

今まで、英語も分からないのに、洋楽ばかり聞いていた私にとったら唄の歌詞なんてあまり意味を持たなかったし、歌詞が理解できるヒットチャートを賑わすJ-POPも、万人受けされてる感が自分にはピンとこなかったし、私は歌詞を音として聞いていた節がありました。

しかし、日本語ラップは、音としても歌詞を楽しめるし(韻を踏んだり、響きの良い言葉が羅列されていたり)、歌詞も綺麗事だけじゃない人間臭さが、魂に響くというか、すんなり自分の頭に入ってくるのです。

 

「日ポン語ラップの美ー子ちゃん」の漫画本文にこんな言葉があります。

最大公約数に向けて作られたラブソングなんか
さすがに聞けなくなってきた

まさにこの言葉に共感できて、J-POPの歌詞が陳腐に思えてきたから、洋楽を聞きだした私だったのですが、やはり歌詞の意味を理解できるのは、音楽を聞くことの醍醐味でもあると日本語ラップを聞くことにより再認識しました。

あと、トラックの元ネタ選びのセンスと、アレンジが天才的で琴線に触れるメロディーが多いのも魅力ですね。
このように、所々に自分と共感できる話もあり、特に、日本語ラップ初心者にはかなりオススメできる本です。

ちなみにこの漫画は、ストーリー漫画ではなく、ショート漫画と文字で綴った知識本(HOW TO本?)という感じです。

 

個人的に一つ残念だった点は、私の大好きなBUDDHA BRANDやDEV LARGEの紹介が薄かったこと・・・

しかし、物語の冒頭には注意書きとして以下の文章が載っています。

この単行本は、古くからのマニアたちから
近年のブームをきっかけに興味を持ったみなさんまで、
日本語ラップを愛する幅広い層の人々が楽しめるように
考えて作られております。
いわゆる「日本語ラップ名盤ランキング」のようなタイプの
ガイドブックではございません。
当然、「あれが入ってない!」
「これは取り上げるのに、あれは取り上げないの?」・・・といった
感想も出てくるかと存じますが、その異様な“偏り”も、
美ー子ちゃんの味のひとつであると
ご理解いただければ幸いでございます。

もちろん人間の好みなんて十人十色なので偏りが出ることも当たり前のことではありますが、あえて注意書きとして書いてあるということは、書かないとクレームが半端ないからなんでしょうね・・・

それだけ日本語ラップは、強いこだわりを持ったマニアがいたり、聞く側にも、HIP HOPに対するバックグラウンドやアイデンティテがあったりと根強いカルチャー性を感じることもできます。

 

また、作者の漫画家・服部昇大さん自身も日本語ラップが好きで、むしろ好きと趣味が講じて「日ポン語ラップの美ー子ちゃん」の同人誌を描き始めたり、Twitterで漫画を発信していたようです。

知識もない人が、調べながら漫画を描いている訳ではないので、作者の強いこだわりを漫画の節々から感じ取れるのも面白いです。

そこが冒頭でも触れている“偏り”となり、この漫画の味となっています。

日本語ラップに興味がある方は、ぜひご一読ください!!


このマンガがすごい! comics 日ポン語ラップの美ー子ちゃん (このマンガがすごい!Comics)

 

HIP HOPとスケーボード

最後に、この漫画とは直接関係ない私のこだわり。

漫画本編の挿絵の中にスケボーを担いだ美ー子ちゃんのイラストが描かれていたのですが、

スケボーデッキが・・・真っ平ら・・・
キックとコーンケーブの反りも、ちゃんと描いて欲しいかった・・・

ストリート系の格好をさせてアイテムとしてスケボーを持たせたのでしょうが、そんな細かい部分まで気を使ってくれたらスケーターの自分としては嬉しかったです。

ちなみに、スケーターが聞いて楽しいスケーター用語満載のラップもあります。

U2 / 雷家族

SHINNOSK8のパート部分

歌詞全体の伝えたいことは、スケボーとは関係ないのですが、スケボー用語を連発している歌詞は面白いです。

ラッパーのSHINNOSK8本人もプロスケーターで、弟さんも有名なプロスケーターです。

ストリートカルチャーの影響や、不良・怖いなど世間的イメージがあまり良くないなど、HIP HOPもスケボーも共通している部分があります。

だから私は、似ている部分もある両者の魅力にハマったのでしょうね。