デザイン向上委員会

デザインを独学で学ぶことは可能か【デザインの学び方を考える】

こんにちは、emikiです。

大学生の頃、私はデザインを専攻していました。
いくら大学で4年間デザインを学んだからといって、所詮は付け焼き刃レベル。
いざ就職してデザインの現場に出てみると、やはりプロの実力と経験の差は、全然違うなと痛感しました。

就職時、私はデザイン事務所ではなく、インハウスデザイナーとして就職しました。
特に理由はなかったのですが、デザイン事務所に採用されなかったのと、自分の大好きな分野のデザインの仕事を請け負える、インハウスの現場をたまたま見つけたからです。

その後、数回ほど転職し、すべてインハウスデザイナーとして勤務しました。
デザイナーが私ひとりだったり、外注のデザイナーがいたり、社内にデザイナーがいるものの、ひとりひとりが独立して仕事を進めていたりなど、実践的なデザインを教えてくれる先輩や師匠みたいな人が、私にはいませんでした。

デザインの現場にいたことは幸いでしたが、実践的な知識はほぼ独学といっても良い環境で働いてきたのです。

そんな私が、「独学でデザインを学ぶこと」についてまとめてみました。

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デザイナーとして就職したばかりで実践スキルがない私が実際に行った独学のしかた

大学でデザインを学んでいたため、デザインまったくの初心者ではなかったのですが、現場レベルの実践的スキルはほぼ皆無だった私。

新卒の場合、ほとんどの人が私と同じような状態になるのかもしれませんが、私の場合はデザインを教えてくれる「師匠的・先輩的」立場の人がいなかったのが、今考えても惜しいところでした。

実践的スキルが皆無なのに教えてくれる先輩がいなかったので、必然的に自分で動いて知識や技術を吸収することとなります。

実際にどのようにして私が「独学」で、デザインスキルや知識を磨いていったのかを紹介します。

「知らない」「分からない」ことがあれば必ず調べる。分からないままにしない

インハウスデザイナーとして就職したものの、知らないことだらけだった私。

「ここリッチブラックになってるって印刷会社から電話きてるけど?」
「オーバープリント設定ってどうやればいいの?」
「パントーンとDICの違いって?」

などなど、デザインのことならこいつに聞け!
と、いろんな人から質問されました。

自分以外のデザイナーがいなかった職場では、周りに聞く人もおらず、その都度調べて自分の知識として吸収していました。

また、自分以外にも社内にデザイナーがいる職場の場合は、自分の知らないデザイン知識のことをしゃべっている時、こっそり盗み聞きしてあとで調べてみたり、直接本人に聞いてみたりと、とにかく知らないこと、分からないことはすぐに調べるクセをつけました。

インターネットに載っていないことは、印刷会社やデザイン知識が豊富な外注デザイナーの人から直接聞いたりもしました。

当初は知らないことだらけだった私でしたが、このような行動を積極的に行うことにより、少しずつデザインの知識を蓄えていきました。

 

他人のデザインのやり方(進め方)を参考にする

デザインの仕事をしていると、データ流用を行う際、他のデザイナーからのデータをそのまま引き継ぐことがあります。

他人様のデザインデータは、発見の宝庫。

レイヤーの分け方や、設定の仕方など、人それぞれ多種多様で、本当に勉強になります。

実は私は、Illustratorでの「点線」の作り方を他人様のデータを見て初めて知りました(笑)。(←破線の作り方は知っていたのですが、点線の作り方は知らなかったのです。)

 

デザイン自体をパクることは盗作になるので、絶対にやってはならないことですが、デザインの具体的なやり方、進め方などは他のデザイナーさんをかなり参考にさせていただきました。

もちろん、自分に合う方法・合わない方法もあるので、そこから自分流に噛み砕いていくと良いでしょう。

 

他人の貴重な意見はありがたく聞く

デザインの仕事をしていると、他人から鋭い意見をいただくこともあります。

時には、デザイナーではない人からの意見でも、的確で意表をついていて、ごもっともな意見もあります。

デザインのイロハを知っている訳でもないし、デザインに精通している人という訳ではないけど、「なんかこの紙面見づらいな〜」という客観的意見もとても大切で、意外に的を得ていたりすることもあるんですよ。

だから、デザイナーの意見だけではなく、様々な人の意見をありがたいと感じ、素直に受け止め、自分のデザインに反映できるように努めていました。

 

独学なら尚更、インプット作業は欠かせない

周りに指導してくれるデザイナーがいないということは、自分でデザインに関する情報をインプットしなければなりません。

書籍やインターネットを駆使して、情報収集をすることは欠かせません。

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また、美術館巡りや観光・旅行など「美的センス」を養うための行動も、良い刺激となるので、積極的に取り入れるようにしていました。



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まったくの未経験者が独学でデザインを学ぶ方法

私が今まで行ってきた「独学方法」は、自分が大学でデザインを学び、さらにはデザイン業界にいたからできたことです。

しかし、未経験から独学でデザインを始めるとなると、何のコネクションもないし、環境にも恵まれていないというのが現実でしょう。

そこで、デザイン未経験者でも、デザインを独学で進めて行く方法もまとめてみました。

 

こちらの記事にもデザイン未経験者を対象とした、学び方〜仕事探しの方法までまとめているので、興味のある方はご覧ください。
▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽

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①分からないことは本や参考サイトを調べたり、分かる人に聞く

デザインを学んで行くうえで分からないことは、インターネットや本で調べたり、分かる人に聞く習慣をつけましょう。

これは絶対です!

独学なら尚更、積極的に情報を取り入れていく姿勢が大切です。

分からない時こそ、自分の知識を増やすチャンスでもあります。
行動を後回しにせず、積極的に分からないことをクリアにしていきましょう。

 

②良いデザインを常に自分の頭にインプットする

独学でデザインを学ぶ場合、良いデザインのインプット作業も大切です。

私は、かっこいいチラシやおしゃれなデザインを見つけたら、それを写真に撮ったり、コピーしたりして、専用のスクラップ帳を作っていました。

デザインに煮詰まった時、そのスクラップ帳を眺めます。

クラブのフライヤー類はかっこいいデザインが多く、CDショップに度々フライヤーをもらいに通っていたこともあります。

良いデザインは、常に自分の中に取り入れるようにしましょう。

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③デザインの数をこなす

デザイナーになるには、まずはIllustrator・Photoshopの操作をマスターしなければなりません。
しかし、操作を覚えただけではデザイナーになることはできません。

Illustrator・Photoshopを使って、デザイン性の高い、クライアントに喜ばれる作品を作れるようになることがデザイナーとしての最低条件。

そのためには、デザイン力を養っていかなければならないのです。

デザイン力を養うためには、「経験」を積むこと。
とにかく、たくさんの作品を作ることです。

Illustrator・Photoshopの操作に慣れる意味でも、とにかくたくさんの作品を作ることに越したことはありません。

 

④良いデザインを真似して作ってみる

良いデザインをそっくりそのまま真似て作ってみるのも勉強になりますよ。

「真似」といっても、簡単な作業ではありません。
Illustrator・Photoshopの操作ができないと、まず真似自体ができませんからね。

分からない技術をさらに勉強しなければならないので、そういった意味でも「他のデザイナーの真似」はスキルアップにはもってこいの勉強方法なのです。

※デザインの盗作は厳禁。あくまでも、学習の過程であり、使用は個人の範囲内で留めておくようにしましょう。

 

⑤他人に自分のデザインを見てもらう

デザインを作り込んでいくと、徐々に自分の中でデザインに偏りが出てしまったり、煮詰まってしまうので、デザインの良いところ、悪いところを客観的に見てもらうことも大切です。

そのためには、他の人に自分のデザインを見てもらうようにしましょう。

理想を言うと、デザインに携わっている人に自分の作品を見てもらった方が良いです。
それが難しくても、周りにいるデザインセンスの良い人に見てもらいましょう。
(お世辞など抜きにして、客観的に意見が言える人だとなお良し)

 

⑥クラウドソーシングに挑戦

ある程度、デザイン力が上がってきたら

ランサーズ

クラウドワークス
ココナラ

などの、クラウドソーシングに挑戦してみることもおすすめします。

上の3つは、どれもクラウドソーシング大手サイトなので、安心して利用してください。
(←私も実際に使っています。)

もちろん、登録・利用は無料です。

「登録=絶対に仕事をしなければならない」という訳ではないので、どんな仕事があるのか、周りのデザイナーはどんなレベルなのか、など詳細を知るためにとりあえず登録するだけでも可能です。

他のデザイナーの作品に生で触れることができるし、とても良い刺激にもなります。

また、クライアントからのひとつの要望に対して、多種多様なデザイン案がたくさん提出されてくるので、勉強にもなります。

ただ闇雲に自分の作品を作るよりは、仕事として取り組んだ方がモチベーションも変わるので、積極的にデザインの仕事に挑戦してみることもおすすめです。

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デザインを独学で学ぶことは、挫折するのも事実

これまで、デザインを独学で学ぶ方法を紹介してきましたが、厳しい現実も正直に伝えておきましょう。

独学でデザインを学ぶことは可能。
しかし、挫折する人も数多くいる。

主な原因は、以下の通りです。

  • 周りに同じ志の人がいないからモチベーションが下がる
  • 分からないことを気軽に聞ける人がいない
  • 日々の生活に追われ時間が確保できない
  • 独学の場合は挫折したところで自分が困るだけ。周りに迷惑がかからない

これら部分をクリアできる強い精神力を持っている人なら良いのですが、みんながみんなそういう人ばかりではないのが事実なんです。

独学でデザインを学ぶには「曲がらない強い精神力」が必要なのです。

 

挫折せずにデザインを学ぶ方法とは?

独学でデザインを学ぶには「曲がらない強い精神力」が必要なんですが、せっかく学ぶのなら挫折なんてしたくありませんよね。

そこで、挫折をできるだけしないようにデザインを学ぶ方法は以下の2つ。

①とりあえず、デザイン業界に身を置いてみる
②デザインの学校に通う、オンラインスクールで学ぶ

ひとつずつ確認していきましょう。

とりあえずデザイン業界に身を置いてみる

「デザイナーになりたい!」と思ったら、

一番簡単な方法は、デザイン業界に入ることです。

経験・スキルに長けた先輩から技術を直接吸収することができ、同期とは切磋琢磨し合いながら成長していけます。

 

デザインに携わる環境にいるのと、いないのとでは、デザインスキルが伸びるスピードが全然違います。

実際、私もそうでした。

学生の頃にデザインを学んだ時よりも、就職して実践的に活動した時の方がはるかに、デザインスキルの伸びしろを実感できました。

 

経験やスキルを習得するまで、とりあえずデザイン業界に身を置いてみるのもひとつの方法です。

学びながらお金も稼げるので、まさに一石二鳥。
簡単にやめられない環境に身を置くことで、モチベーション維持も可能となります。

 

しかし、未経験からデザイン業界への転職は厳しく、経験者優遇が多いことも事実。
(新卒は除きます。)

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中には、未経験者を募集している企業もあるし、アルバイト・派遣だと正社員雇用ほどスキルを必要としない場合もあるので、諦めずに挑戦してみてください。
(デザイン未経験とはいえ、デザインの勉強を行なっていることは前提ですが)

上手くデザイン業界で働くことができたら、いつの間にやら自分のデザインスキルは向上していることでしょう。

 

デザインの学校に通う、オンラインスクールで学ぶ

時間やお金に余裕があるのであれば、デザイン専門のスクールに通うことも選択肢のひとつです。

私自身もWebデザインは、オンラインスクールで学びました。
グラフィックデザインの経験はあったのですが、Webデザインの特にHTML・CSSはまったくの初心者だった私はデジハリ・オンリンスクールで勉強し直しました。

 

スクールでデザインを学べば、独学の挫折理由にも上がるいくつかの点をクリアにすることができます。

    • 周りに同じ志の人がいないからモチベーションが下がる
      →同じ志を持った友達ができる、業界にコネクションができる
    • 分からないことを気軽に聞ける人がいない
      →学習環境が整っているので、分からないことを講師にすぐに聞くことができる
    • 独学の場合は挫折したところで自分が困るだけ。周りに迷惑がかからない
      →専門学校に通うとなると、多少なりとも自分以外に(家族・友人・職場の人など)周知されるので、挫折してしまうこと自体が恥ずかしいから、モチベーションアップにもつながる

 

しかし、スクールでデザインを学ぶのには、

「お金がかかるんじゃない?」
「働いているから、学校に通う時間なんてないよ!」
「お金も時間もないからこそ、独学で勉強するんだ!」

と考えている人も多いと思います。

 

しかし、

スクールより独学の方が安くデザインを学べるという事実は大きな勘違いなんですよ!

確かに、実際に通学するタイプの専門学校は、授業料が高く時間の拘束も発生するのですが、「オンラインスクール」は、独学よりも安くデザインを学ぶことができるんです!!

詳しく説明したいのですが、さらに本文が長くなってしまうので、興味のある人はこちらの記事から詳細をご確認ください。

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【まとめ】独学で学ぶことは可能。それでも覚えておいてほいしい前提

デザインを独学で学ぶ場合、大体はIllustrator・Photoshopなどの基本操作から始めていくと思います。

ソフトの扱いにも慣れ、ソフトもある程度使いこなせるようになったとしても、いざ「デザインを仕事にする」となると、まったく通用しない場合がほとんどでしょう。

私も新卒の頃、そのような経験をたくさんしました。

 

Illustrator・Photoshopの操作以外にも、覚えなければならない実践スキルの取得が必要なのです。

ディレクション能力や、印刷会社とのやりとり、ミスのない入稿データの作り方、効率良い仕事の進め方、などなど挙げればたくさんあります。

これらを体得していくには、ひたすら経験を積むこと。
デザインの仕事の数をこなすことに尽きますね。

いろんな壁にぶち当たり、その度にクリアしていき、自分の知識として吸収していく。

この繰り返しなのです。

 

Illustrator・Photoshopなどのデザインソフトの使い方を覚えたからと言って、デザイナーとして一人前という訳ではありません。
やっとデザイナーとしてのスタートラインに立てたというだけです。

ソフトを操作する技術力と、「デザインセンス」を身につけるのはまた別の話なのです。

私自身も、一人前と誇れるほどのデザイナーではないので、偉そうなことは言えませんが、デザインスキル向上のために、日々努力をしていかなければな〜と思う次第です。

 

独学でデザインを学んでいる方に、当記事を少しでも参考にしていただけると幸いです。



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