デザイン向上委員会

色の先入観を利用した配色をデザインに取り入れる

こんにちはemikiです。

デザインにおける色使いは様々で、時と場合やブランドイメージなど多種多様の使い分けが必要です。

今回は、色の配色のポイント第2弾をお届けします。

日常に溢れている色は、いつの間にやら刷り込まれた先入観で支配されていることがあります。
そんな先入観を利用すればユーザビリティーのあるデザインを作ることができ、消費者の心を動かし、購買欲を高めることも可能です。

そんな、先入観と配色についてまとめました。



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季節やイベントによる色の組み合わせの先入観

「クリスマス」「お正月」「ハロウィン」代表的なイベントです。

「クリスマスの色の組み合わせといえば?」
「お正月の色の組み合わせといえば?」
「ハロウィンの色の組み合わせといえば?」

さて、みなさんも考えてみてください。

多くの人は、

クリスマスといえば×

お正月といえば×白」

ハロウィンといえばオレンジ×

と答える人が多数だと思います。


いつの間にやら刷り込まれているイベントカラーの先入観ですね。

 

反対に、色の先入観を無視した配色を作ってみました


違和感を感じますね。
何のイベントか一瞬では判断しづらいです。

このように、すでに定着している季節やイベントの色の組み合わせをあまりにも変えすぎると、見る方はパッと見た瞬間、何のことなのか混乱してしまいます。

そういった混乱になるようなことはできるだけ避けましょう。

しかし、先入観ばかり意識した配色になってしまうと、デザインに偏りが出てしまい、オリジナリティーがなくなってしまうので、デザイナーならではの工夫が必要です。

例えば「緑色」といっても様々な色合いがあるので、その色合いを調整したりして、そのデザイナーならではのオリジナリティーを出すようにします。

しかし、その際も色の先入観からあまりにもかけ離れた色合いにならないように注意しましょう。

 

コーポレートカラーによる色の先入観

コーポレートカラーとは企業や団体のイメージカラーです。

コーポレートカラー (Corporate Color) とは企業や団体等の組織を象徴する色をいう。
…(中略)…
ロゴマークや旗、社名等の看板、製品パッケージ、広告、ウェブサイトのデザイン、車両の塗装などをその色で統一することが多い。
出典元 Wikipedia|コーポレートカラー

特に企業ロゴの色の配色は認知度絶大です。

例① 黄色×赤色で連想するコーポレートカラー

黄色い四角に赤い字が印象的な「タワーレコード」のロゴ

駅前に大きい写真の看板があるとします。
何やら人が写っているが、何の写真か分からない。
ふと見るとその写真には「タワーレコード」のロゴが入っている。
「あ〜音楽の宣伝のための看板か」と思います。

 

例② 青色×緑色で連想するコーポレートカラー

鮮やかな青と緑の配色が特徴の「ファミリーマート」のロゴ


車の運転中コンビニで一息入れようと思いました。
この先にコンビニはないかと、車を走らせます。
移りゆく景色の中、その時のコンビニを探す判断材料は看板で、
おなじみのファミリーマートの看板を見つけると「あそこで休憩しよう」となります。

 

例③ 濃い青色×黄色で連想するコーポレートカラー

濃い青と黄色の組み合わせのファッションブランド「GU」のロゴ


大型ショッピングモールで何を買おうかと、案内掲示板を見ます。
たくさんあるお店の中で、「GU」のロゴを見ると「あとで、寄ってみようかな」と考えます。

このように、物事を認知する時、企業ロゴももちろん大事ですが、
それプラス、コーポレートカラーが組み合わさることによって、
パッと見てすぐ何かを理解できる先入観をより高めることができます。

注意したいのは、ロゴ制作を依頼された場合、すでにある大手企業のロゴの先入観に引っ張られないように、新たにロゴを提案する必要があります。

 

身の回りにある色の先入観を変えてしまう危険性

身の回りにある先入観で代表的なものは「トイレのマーク」ではないでしょうか。

デザインは応用されて様々あると思いますが、
男性トイレの表札は「青(黒)
女性トイレの表札は「赤」
でほぼ統一されています。

お店によっては、男女両方とも黒色で表記されていて「Lady’s」「Men’s」と英語で書かれているなど、パッと見てどちらに入ればいいんだろうと少し考えてしまう場所もあります。

お店の雰囲気重視でそのような表札にしたのかもしれませんが、ユーザビリティーなどを考えると、やはり男性は「青(黒)」女性は「赤」にした方が瞬時に理解しやすく、お客さんの立場に立っている良いデザインといえます。

このように、
誰もがそうだと認知している色に対する先入観を、
変えてしまうことはあまり親切とはいえません。

仮に、男性トイレの表札を「赤」、女性トイレの表札を「青(黒)」にすると、
大混乱どころか、間違えて使用してしまう人も出てきてします。
大恥をかくどころか、最悪の場合警察沙汰になってしまう可能もあります。


なので、認知度が高い色の先入観であるほど、
それを崩してしまうことは控えた方が良いです。

 

人の心理をくすぐる色の先入観と配色

それでは、シチュエーションに沿った色の先入観の使い方を考えていきたいと思います。

金額を赤字で書くと「安いんだ」と認識される

セール、大安売りなどのチラシで連想する色といえば「赤」ではないでしょうか。

¥10,000

¥10,000

同じ「¥10,000」でも赤字の方が何だか安く感じてしまいませんか?

頭の中で、「お得なんだ」「値引きされてこの値段なんだ」
と変換されてしまいませんか?

 

セールや大安売りチラシなどで、安さを強調するために値段を「赤」くしたチラシをよく見かけますが、そういったものを見てきた自身の情報の蓄積から「赤字」イコール「安い」と考えてしまいます。

値段を安くお得に見せたいなら「赤字を使う」ことをおすすめします。

 

食欲が上がる色、減退する色を理解し使い分ける

食欲が上がる色は「赤」「オレンジ」「黄色」などの暖色系の色とされています。
反対に食欲が落ちてしまう色は「青」「紫」など寒色系の色とされています。

だから、食品系の企業ロゴは暖色系が多いのです。

食品用のPOPやメニュー表を作る際は、食欲をくすぐる暖色系の色を配色した方が、
より商品がおいしく見え、購買意欲につながります。

また反対に、食欲減退色の寒色系の色を食卓に並べることで、意図的に食欲を落とすこともできます。ダイエットに良いかもしれません。

 

落ち着きのある場所、癒しの空間の提供する色

落ち着く効果のある色は「緑」や「茶色」とされています。

多くのマッサージサロンなど、落ち着きや癒しを提供する空間では
「緑」や「茶色」がロゴや内装で使われています。

反対に「赤」「オレンジ」「黄色」は元気で活発になる効果があるとされています。
今から癒されようとしているのに、このような元気が出る色を配色してしまうと
提供するものと空間がミスマッチとなってしまいます。

元気を出したい、気持ちを鼓舞したいシチュエーションの場合は
「赤」「オレンジ」「黄色」を配色に取り入れると良いでしょう。

 

このように、時や場所によっても色の配色を考えなければなりません。

 

色の先入観を利用してデザインの配色を心がける

いかがでしたか?

色の持つ意味を理解し、さらには人間が持っている先入観をデザインに取り入れることは、
見る手側に立ったユーザビリティー溢れる素晴らしいデザインといえます。

また、色の持つ先入観を意図的にデザインに組み込むことで、
購買意欲をくすぐるなど、お客さんの心をつかむこともできます。

色の持つ意味についてはこちらにも詳しく書いています。
デザイナーが色の配色の時に取り入れたいポイントとアドバイス

 

こちらは、私が配色の際に参考にしている本です。

たくさんの色の例が載っていて、配色の引き出しが増え、見ているだけでも勉強になります。



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